個人再生の手続きと流れ

個人再生の手続きは、裁判所を通じておこなう法的手続きになります。
提出を求められる書類が膨大な上、不備や提出期限も厳格です。
そもそも手続き自体が複雑なので、通常、専門家である弁護士に依頼して、代理人となってもらい、手続きをおこないます。
手続きが順調に進んだ場合でも、裁判所に申立てをしてから手続き終了までは6~8ヶ月程度かかります。
具体的にどのような手続きなのか、個人再生の方法や流れについてご説明します。

個人再生手続きを始める前に

弁護士の無料相談などを利用する

個人再生手続きを検討しはじめたら、まず初めに個人再生が最適な方法か、弁護士に判断してもらいましょう。債務者の状況によっては、個人再生手続きができる条件を満たしていないこともあります。あるいは、任意整理などほかの債務整理が適している場合もあります。
弁護士の無料相談などを活用し、気軽に相談してみましょう。

個人再生の手続きは2種類ある

個人再生手続きには、「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類があり、利用できる条件や借金減額の割合が異なります。

  • 小規模個人再生
    最大で借金を10分の1に減額が可能。貸金業者(債務者)の同意が必要。
  • 給与所得者等再生
    サラリーマンなど収入の変動が少ない人しか利用できない。小規模個人再生よりも借金の減額率が少ない。ただし、貸金業者(債権者)の同意は不要。

個人再生手続きを利用するほとんどの人は、減額率の大きい「小規模個人再生」を選択しています。

個人再生の手続きの流れ

弁護士と委任契約を結ぶ

個人再生手続きを進めることが決まれば、弁護士と委任契約を締結します。弁護士は債務者(依頼人)の「代理人」として個人再生手続きを進めていきます。

個人再生の手続きにかかる期間は、裁判所への申立てから6~8ヶ月程度が一般的です。
長期間にわたるため、手続きの流れを把握しておけば安心です。

受任通知の発送で督促を止める

委任契約の直後に、弁護士は各貸金業者(債権者)へ受任通知を発送します。
受任通知は、弁護士が代理人となって債務者が支払不能であることを知らせる通知です。
通知を受け取った貸金業者は、債務者への借金請求や督促を直接おこなうことはできないため、貸金業者からの取り立ての電話や郵送物は来なくなります。
個人再生の手続きが終了するまでは、月々の返済もストップし、精神的に余裕をもって手続きを進めることができます。

取引履歴の開示請求をする

受任通知の送付と共に、各貸金業者に「取引履歴の開示」を請求します。後日、借金の契約日、金額、返済状況などの履歴が記載された書面が届きます。弁護士はこの履歴を基に、正確な借金の残高や「過払い金」の有無を調査します。
過払い金は、法律で定められた金利を超えた高い金利で、払っていた利息のことです。過払い金が発生する場合には、債務額を減額することが可能です。

申立書の作成・裁判所へ提出

裁判所に、「個人再生の申立」をする際に提出する書類の作成をします。
作成の際には、所有財産の調査も必要になるため、不動産の登記簿、保険証券、預金通帳などを提出してもらいます。

必要な調査が終わり提出書類を揃えたら、いよいよ裁判所に「個人再生の申立」をします。
「申立書」、「陳述書」、「債権者一覧」、「家計表」、「財産目録」、所得や住居に関する書類などの提出をします。
必要書類の作成や準備から申立てまでは、概ね2週間~1ヶ月です。

個人再生委員の選任

裁判所は申し立てを受けたその日に、「個人再生委員」を選任します。
個人再生委員は、手続きの指導監督をおこなう役割があり、経験値のある弁護士が選ばれます。

この制度は、東京地方裁判所以外ではおこなわないところもあり、債務者の代理人である弁護士がいる場合、個人再生委員を選任しない場合もあります。

裁判所は、個人再生委員の提出する「意見書」を基に、個人再生手続きをおこなうかどうか判断します。個人再生委員の指摘や見解が、手続き成功の鍵になります。

履行テスト

再生手続開始の申立後、債務者が再生計画案の認可後に、しっかりと返済をしていくことができるかどうかをテストするため、債務者から個人再生委員に対して、しばらくの間、返済の予定する金額を支払うという運用がなされています。
この支払が行われていることが、裁判所が再生手続開始決定や、再生計画案の認可決定をするかどうかの判断の1つになるので、毎月忘れることなくしっかりと支払うことが非常に重要です。
なお、個人再生委員が選任されない場合は、代理人の弁護士が返済予定額を預かる形で支払いを受け、それを代理人弁護士が裁判所に報告することになります。

個人再生委員との面談・再生手続開始決定

申立の後1週間~2週間で、個人再生委員との面談がおこなわれます。ここでは、申告に虚偽がないか、今後の返済についてなどの質問を受けます。個人再生の手続きの開始決定を左右するため、真摯な言動で対応しましょう。
債務者の代理人の弁護士も同席して、債務者の代わりに質問に返答することができるので、心配はありません。面談の内容に問題がなければ、申立てから1ヶ月ほどで「個人再生手続き開始決定」になります。

債権届出・異議申し立て

裁判所から、各貸金業者へ「再生手続開始決定書」が送られます。同時に、各貸金業者はそれぞれが主張する借金額を記載した「債権届出書」を裁判所に提出します。
もしこの借金額に異議があれば、申立てをします。

再生計画案の提出

債権届出書の金額に基づいて、返済の計画案を作成します。
返済金額、返済期間や返済を開始する時期など具体的に記載します。
住宅ローンが残った家を残すことができる、「住宅資金特別条項」を利用する場合は、その旨をしっかり記載しておく必要があります。

書面決議(小規模個人再生の場合)

小規模個人再生の手続きの場合、各貸金業者へ再生計画の賛否を確認します。
貸金業者の半数以上、または借金総額の半額以上を借りている貸金業者から反対された場合、再生計画を見直し、再提出しなければなりません。

再生計画案の認可決定

提出した再生計画案によって問題なく返済ができるか、裁判所が判断をします。
裁判所に計画案が認められると、「再生計画案の認可決定」となり、2週間後に「官報」に個人再生の事実が掲載されます。

官報は、国が発行している新聞のようなもので、法律、政令、条約に関する情報が掲載されるものです。個人再生や自己破産の手続きをおこなうと、氏名や住所、債務額が掲載されます。
官報は、一般人の目に触れることはないため、周囲に知られる可能性は低いでしょう。

官報公告から2週間後にようやく認可決定が確定となります。

借金の返済開始

長期間にわたる手続きが終わり、認可された再生計画に従った返済がはじまります。
個人再生の認可は、再生計画通りに返済することが前提です。万が一、返済が遅れたり支払いができなくなると、貸金業者から「再生計画案の取り消し」を申し立てられてしまいます。
個人再生後に支払いが困難になった場合は、すぐに担当の弁護士に相談をしましょう。

まとめ

  • まず、弁護士に相談して個人再生を進める。(無料相談を活用)
  • 個人再生手続きには2種類ある。(小規模個人再生・給与所得者等再生)
  • 裁判所への申立てから手続き終了までは6~8ヶ月。
  • 個人再生手続きが終了するとまもなく返済が始まる。

個人再生は長期間にわたる、複雑で手間のかかる手続きを必要とします。
順調に進んでいるのか、途中で不安になる場合もあるでしょう。
依頼する弁護士との信頼関係が大切になってきます。手続きを開始する前にしっかりと相談、打ち合わせをおこない、不明な点や疑問はクリアにしていくことが大切です。

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