自己破産手続き、知っておきたい概要と流れについて

自己破産は、借金の全額を免除(ゼロ)にすることができる債務整理の方法で、任意整理や個人再生のように、手続き後に借金を返済する義務はありません。
日常生活に支障をきたさずに借金を返済していくことができなくなったときに選択する、いわば債務整理における最終手段ともいえるでしょう。
自己破産手続きは裁判所を通しておこなうため、厳密で膨大な書類の提出や煩雑な手続きが必要です。そのため、手続きは専門家である弁護士に依頼するのが一般的です。

自己破産の手続きには2種類あり、債権者に分配するほどの財産を持っておらず、また、やむを得ない理由で借金が膨れ上がってしまったような場合は「同時廃止事件」、分配できる一定の財産がある場合や、ギャンブルや浪費など借金の原因に大きな問題があるような場合には、「管財事件」となり、手続きのプロセスは異なります。同時廃止事件となるか管財事件となるかは、申立て時に提出した書類などに基づいて、裁判所が決定します。

自己破産手続きの概要や大まかな流れについて、わかりやすく解説していきます。

まずは弁護士へ相談!

弁護士に債務整理の方法を選択してもらう

債務者自身が、「自己破産しか方法が無い・・」と考えている場合でも、任意整理や個人再生などで借金を解決できる場合もあります。
借金の額や収入、資産の状況などから、総合的な判断で最善の方法を選択することが大切です。
借金の解決は自己判断ではなく、法的知識を持った弁護士のサポートが不可欠です。

相談の際には、借入れ先の貸金業者名、借金の金額がわかる資料を準備していくとスムーズです。資料が手元に無い場合でも相談は可能なので、少しでも早いうちに弁護士に相談しましょう。

同時廃止事件の自己破産手続き

債務者が一定の財産を持たない場合におこなう手続きです。
個人の自己破産手続きの多くが同時廃止事件になります。同時廃止は財産を処分する手間がかからないため手続きも短く、一般的には3ヶ月~半年程度で完了します。
なお、申立て後の手続きに関しては、地域によって裁判所の扱いが異なり、省略されるものもあります。

弁護士に手続きの依頼をする

弁護士と相談の結果、自己破産手続きを選択する場合は、弁護士に手続きの依頼をします。
依頼人(債務者)の代理人となって弁護士が手続きを進めていきます。

受任通知で借金の督促と返済を停止する

自己破産の手続きを弁護士に依頼すると、弁護士は各債権者へ受任通知を送付します。
受任通知は、弁護士が依頼人である債務者の代理人となったこと、債務者が支払不能となったために債務整理手続きを取ることを知らせる書面です。
受任通知受領後に、貸金業者が借金の督促や取り立てをおこなうことは法律で禁じられており、借金の返済もストップします。貸金業者からの取り立てや月々の返済に追われることなく、精神的に安定した状態で、手続きの準備をすることができるのです。

提出書類の準備

裁判所に提出する必要書類は、依頼者自身で準備や記載が必要な書類もあります。
管轄の裁判所によって提出書類が異なることがあるため、注意が必要です。
記載に不備があると自己破産の申し立てを却下され、やり直しをすることになりかねません。
しかし、弁護士に依頼をしていれば、準備すべき書類の案内、記載のアドバイスやチェック、書類の提出まで、すべて任せることができるためスムーズに手続きを進めていけます。

自己破産手続きで必要になる主な書類

  • 申立書(破産手続き開始申立書・免責許可申立書)
  • 陳述書
  • 債権者一覧表
  • 資産目録
  • 住民票
  • 家計の記録(直近2ヶ月)
  • 収入証明書(給与明細や源泉徴収票など)

上記の基本的な書類のほか、債務者の状況によって、ほかにも書類の提出が求められることもあります。退職金額の証明書や年金受給証明書、所有自動車の車検証などが必要になるケースもあります。

破産手続開始の申立て

手続きに必要な書類を揃え、居住地の管轄にある地方裁判所へ提出して「破産手続開始の申立て」をおこないます。

債務者審尋(さいむしゃしんじん)

自己破産の申立書の提出から1ヶ月程度で、担当の裁判官との面接(債務者審尋)があります。
これは、破産者として認めてもらうための面談で、借金の理由や返済できなくなった経緯などを質問されます。面談は、依頼している弁護士に代理人として受けてもらうことも可能で、その場合は債務者が裁判所に出向かなくても問題ありません。
東京地方裁判所では、申立ての当日または申立日から休日を除く3日以内に、担当裁判官と弁護士が面接を行うという運用(即日面接)がなされています。

破産手続き開始決定

審尋での面談に問題がなければ、1週間ほどすると裁判所から「破産手続き開始の決定通知」が送られて来ます。

免責審尋(めんせきしんじん)

破産手続き開始決定から2ヶ月ほどで、自己破産手続きの最終手続きである「免責審尋」がおこなわれます。
免責審尋は、債務者本人が裁判官と直接面談をおこないます。このときも、依頼した弁護士に同席してもらうことができるので、不安はありません。

免責許可決定(借金返済が免除される)

免責審尋から1週間後位には「免責許可決定」がおります。
これで借金の返済義務がなくなり、返済を全額免除してもらえます。
但し、実際の法律上で免責許可が「確定」した状態になるのは1~2ヶ月後になります。

なお、免責許可決定がおりると、政府が発行している「官報」に破産者として住所や氏名が掲載されます。

管財事件の自己破産手続き

債務者が一定の財産を所有している場合や破産に至るまでの原因に問題が認められた場合など、裁判者が「破産管財人」を立てて財産の調査をおこない、財産を処分し現金化します。
案件によって要する時間は大きく違い、最短でも半年、長い場合は1年以上かかるケースもあります。

一定の財産として処分対象になるものは、

  • 99万円を超える現金や20万円以上の預貯金
  • 査定額20万円以上の不動産、貴金属、車、株券など
  • 解約金が20万円以上の生命保険
  • 20万円以上の退職金

などになります。

破産管財人の選任

管財事件となる自己破産では、裁判所から破産手続きの開始決定がなされるのと同時に、「破産管財人」が選任されます。
破産管財人は財産調査と管理、自己破産に至る事実関係の調査などをおこなうため、債務者と面談をおこないます。このとき、所有財産を隠すなど虚偽の報告をした場合、債務が免除されない可能性があります。

債権者集会の開催

面談後、2~3ヶ月後に、裁判所と債権者(貸金業者)に財産調査の結果を報告する「債権者集会」がおこなわれ、債務者は出席が求められます。

破産手続きの終了

債権者集会での報告を受けて、破産手続きは終了となります。
財産の処分により得られた金銭によって、債権者への配当が完了した場合は、「破産手続き終結決定」となり、配当ができずに終了すると、「破産手続き廃止決定」となります。

自己破産でも支払い義務がなくならないもの

自己破産手続きで借金の支払い義務が免除されても、全ての債務の支払い義務が無くなるわけではありません。滞納していた税金や罰金、養育費など、免除の対象にはならないため、自己破産後も支払わなければなりません。

まとめ

  • 自己破産の選択は弁護士と相談して決める。
  • 手続きは煩雑なため弁護士に依頼するべき。
  • 財産の有無などによって手続きが異なる。(同時廃止事件・管財事件)
  • 自己破産をしても免除されない債務もある。

自己破産手続きは概要を見ただけでも非常に複雑で、法律の専門知識がなければ
困難な手続きです。不備なく正しい手続きを進めることが重要です。
債務者本人がおこなっても、多くの時間を費やすだけではなく、自己破産が免責不許可になりかねません。弁護士費用が問題で躊躇している場合は、気兼ねなく相談してください。

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